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入試情報

卒業生インタビュー

文化遺産学科卒業 稲見 茉里子さん
インタビュー内容は、公開時(2013年1月)のものとなります。

文化遺産学科ではどのような授業が行われているのですか。

文化遺産学科は博物館学芸員資格を取得するためのカリキュラムが充実しています。先生方も学芸員経験者が多く、経験豊かな先生方から教わる事ができ、とてもやりがいがあります。歴史研究分野で活躍されている有名な先生もいらっしゃいます。
また、学芸員資格だけでなく教員免許や司書の資格も取れるので、進路の選択肢は幅広いですね。私は高校の地理歴史の教員免許と学芸員資格の講義を並行して受講しています。教員免許は中学高校どちらも選べますよ。


稲見さんは考古学を主に学ばれていますが、そちらについてはいかがですか。

インタビューVol.4イメージ1

実は入学当初から考古学をやろう、と思っていたわけではないんです。私も最初は美術や宗教など色々な事に興味がありました。1、2回生は特定の分野だけに絞らず、さまざまなことに興味を持って幅広く学ぶ時期だと思います。色々な先生のお話を聞いて、その中で特に自分が深めたい分野を決めていけばいいんです。私自身、現在も考古学だけでなく、民俗学、美術史や地域文化、またパソコンを使う情報歴史学など色々な分野の講義を受講しています。
文化遺産学科は、先生の講義を聞いておしまいというわけではありません。美術館や博物館などの施設にでかけたり、実際の遺跡に行ったりと、学外でのフィールドワークも多いです。


さまざまな分野の授業を受けられた中で、稲見さんが考古学を選ばれたのはなぜですか。

インタビューVol.4イメージ2

考古学を担当している高橋克壽先生のお話を聞いていて、考古学には発見がたくさんあることを知り、興味を持ちました。所属している考古学ゼミの顧問でもある高橋先生は、授業ももちろん面白いのですし、とても気さくな先生です。学生の勉強に役立ちそうな催しや興味のありそうな展覧会などがあると、紹介してくださいます。


稲見さんは考古学のどこに魅力を感じられますか。

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文献を調べたり物を見たりするだけでなく、実際に発掘作業を行って土を洗い流したり、授業の中で土器に触れたりすることができるのが、考古学の面白さだと思います。
1回生のときに考古学実習の授業があったのですが、そこで実際に土がついたまま発掘された土器を洗ったり、寸法を測量器で測ったりしました。考古学の授業はとにかく実物資料に触る機会が多いんです。その点、花園大学はとても環境が充実していると思います。
土器は出土した時点では完全に形が残っているものはほとんどなく、ばらばらの破片の状態のことが殆どです。考古学では破片が本来どのような形であったかを調査しながら復元していくのですが、授業ではその作業も実際に行いました。知識を得るだけでなく、頭を使って考えながら実物に触れられる、五感を使って学ぶという感覚は考古学ならではだと思います。


考古学ゼミではどのような研究をされているのですか。

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私は銅鐸をテーマにした研究を行っています。ゼミでは先生が特に研究する時代を学生に指定する事はなく、基本的に自分の興味のあるものを自分で調べなさい、というスタンスです。
私の地元の徳島県は銅鐸がたくさん発見されている地域で、前々から興味を持っていました。3回生の時に授業で行った発表から、銅鐸の調査を始めました。
最初のうちは銅鐸の表面に描かれたさまざまな文様を中心に調べていたのですが、途中で行き詰ってしまって。そこで高橋克壽先生のアドバイスを受けて改めて別の方向から調べなおしたところ、島根県の出雲地方で発見された銅鐸が全国的にもユニークなものであるという話を知りました。実はそれが徳島で見つかったものと形が同じで、いわば「兄弟」のようなものであると分かったんです。そこで地元の銅鐸を調べるようになりました。卒論のテーマも徳島の銅鐸についてまとめています。
高橋克壽先生には研究の過程では手厳しいこともたくさん言われ、GOサインが中々もらえなかったりもしました。でも、厳しく指導していただいた事は自分にとっても大変ためになったと思っています。今度こそ厳しい事は言われないぞ、とより一生懸命調べるようになりますしね。花園大学には、とても学生思いの先生が多いと感じます。
また、京都にいるとなかなか徳島の資料が手に入らないので、休日に実家に戻って資料を集めたり、徳島の博物館や埋蔵文化財センターで、学芸員さんや研究員さんにお話を伺ったりしました。皆さんとても協力的で、収蔵庫内にある資料を実際に見せていただいたり、知り合いの研究者の方を紹介していただいたりしました。
調査研究は一人の力だけで行うには限界がありますが、多くの方に助けていただけたことでよりよい研究を行うことができたと感じています。


稲見さんが歴史学に興味をもったのは大学以前からですか。また、花園大学を選ばれたきっかけはなんでしたか。

私は小さいころから歴史が好きで、よく親と一緒になって大河ドラマを見ていました。家族も歴史好きだったので、皆で京都に旅行をして史跡めぐりをしたこともありました。
大学を選んだのは、高校のときの日本史の先生のアドバイスがきっかけですね。教科書に書いてある以上の面白いことをたくさん教えてくれる良い先生だったのですが、進路に迷ったときにお話を聞いてもらって、君が好きなことを学べるところがいいよ、と歴史を学べる大学に行くことを薦めてもらいました。そこで、日本史を学ぶならやはり京都かな、と思い花園大学を選びました。


実際に入学してみた印象はいかがでしたか。

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友人がいるので他の大学にも遊びに行ったことはあるのですが、花園大学の方がゆったりとした時間が流れているような感じがしました。キャンパスにいて心地よいというか。先生方が学生一人ひとりの顔をよく覚えてくださっているようにも思いますし、とても気さくです。面白い先生も多いですね。特に文化遺産学科の先生方はとても個性的でユニークな方が多いような気がします。


稲見さんは遠く地元を離れての大学生活ですが、京都で暮らしてみた感想はいかがですか。

京都に来て一番驚いたのは地元に比べてとても交通が発達していることでした。徳島は電車よりも車で出かけることがほとんどだったのですが、京都では公共交通機関が多いので逆に車を使う機会が少なくて不思議な感じでした。
また、京都は神社やお寺が多いので、よく出かけています。京都に来た家族と一緒にお寺めぐりをしたこともあります。
とにかく歴史を学ぶには京都は本当に素晴らしい場所だと思います。地元に教育実習に行ったときも、歴史に興味のある子たちは京都に憧れがあるようで、京都についてどんな場所かよく聞かれましたね。その時には花園大学をおすすめしておきました(笑)


稲見さんの将来の目標について、聞かせてください。

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教員を志望していることもあるのですが、大学で学んだ知識は人に伝えきれないほどあり、それを多くの人に伝えたいという気持ちがみなぎっています。高校のときに出会った先生に私が歴史の面白さを教えてもらったように、高校生でも年上の方でも一般の方でも、自分の知識を伝え、共感してもらい、色々な人との繋がりを生み出していけたらと思います。

受験生の皆さんへ

教育実習のときに高3の子供たちと触れ合ったのですが、皆勉強の仕方や将来についてどうしたらいいか悩んでいました。
受験生の皆さんの中には、将来の夢や就きたい仕事、進路が明確になっている人もいるでしょうが、そうでない人もきっと多いと思います。いっぱい悩んで、考えて決めることは決して悪いことではありません。自分だけでなく、色々な人に話を聞いて、考えて、そして自分のやりたいこと、進みたい方向を見定めて欲しい。色々な情報を積極的に自分から集めて、こうしたいというものを見つけて欲しいと思います。すぐに自分が何に興味があるのかがわからなくても、考え続けていればきっと何か見つかるはずですから。
そして、やりたいことが見つかったらその実現に向けて努力して欲しいですね。そのためには勉強が一番手っ取り早い手段。その後の人生を切り開くための大切な種になるはずです。
素直に自分のやりたい分野に突き進んでいければ、とても充実した大学4年間が過ごせると思いますよ。

インタビューVol.4稲見さんプロフィール写真
稲見茉里子(イナミ マリコ)
文学部文化遺産学科卒業(2013)

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