Department of Japanese Literature
いまだからこそ学ぶ、
日本の文学とことば。
一生の力になる国語力を磨く。
文学はことばの芸術であり、長い歴史ある文化ですが、現在は読書離れが進み、文学に親しむ人は少なくなっています。しかし、私たちはことばで考え、ことばで表現します。ことばが豊かであればこそ、人は豊かな思考ができ、よいコミュニケーションがとれるのです。文学離れが進み、国語力が低下する現代こそ、学ぶべきは“ことばの文化”であり、それがあなたの人生にとって、かけがえのない力になります。日本文学科では、文学をはじめとすることばの文化を守り、育て、発信できる人、確かな国語力で活躍できる人を社会に送り出します。
〈ここぞという時に着る、とっておきの衣服〉(『明鏡国語辞典』第3版)という意味の新語「勝負服」は本来、〈競馬の騎手が着る派手な衣装〉を指すものであったことを、学生の卒論指導をする中で初めて知りました。『日本国語大辞典 第2版』等には用例がないのですが、国立国会図書館が運営する検索エンジン「次世代デジタルライブラリー」で検索すると、明治期から使われていたようで、昭和戦中期の小学生向け読物にも出てきます。その後、作家向田邦子が随筆「勝負服」(1977年)において〈仕事をする時に着る服〉の意に用い、さらに、川口順子外相(2002-2004在任)が重要会議等で着る「勝負服」としての“赤いスーツ”が話題となって、広く用いられるに至ったということです。このように、学生が少しでも疑問に思ったことを率直に教員に質問することから、新しい研究の可能性が拡がって行くのです。 (日本語学・橋本行洋)
准教授 高橋 啓太
中山 空
日本文学科 日本文学コース 2年生(取材時)
京都府 洛西高等学校 出身
株式会社朝日計器製作所 新森 彩加
日本文学科日本文学コース 2021年卒業
京都府 京都西山高等学校出身