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日本文学科日本文学コース

Department of Japanese Literature

いまだからこそ学ぶ、
日本の文学とことば。
一生の力になる国語力を磨く。

日本文学コースとは

読書離れが進む現代だからこそ、文学を学ぶ。一生の力になる「国語力」

文学はことばの芸術であり、長い歴史ある文化ですが、現在は読書離れが進み、文学に親しむ人は少なくなっています。しかし、私たちはことばで考え、ことばで表現します。ことばが豊かであればこそ、人は豊かな思考ができ、よいコミュニケーションがとれるのです。文学離れが進み、国語力が低下する現代こそ、学ぶべきは“ことばの文化”であり、それがあなたの人生にとって、かけがえのない力になります。日本文学科では、文学をはじめとすることばの文化を守り、育て、発信できる人、確かな国語力で活躍できる人を社会に送り出します。

こんな人におすすめ

  • 自分の好きな文学作品を研究してみたい
  • 京都で古典文学を学びたい
  • 日本語の謎を解明してみたい
  • マンガを研究してみたい
  • 中学・高校の国語の先生になりたい
  • 文章力を活かした仕事に就きたい

学びの特長

  • 古典文学・日本語学に手厚いカリキュラム
    古典文学や日本語学に手厚いカリキュラムを持つ大学が少なくなっている中で、花園大学の日本文学科は古典文学・日本語学に強いカリキュラムが特長です。各分野の専門教員の講義は、上代・中古・中世・近世・近現代という日本文学史のすべての時代を網羅し、文学史の授業も古典に1年、近現代に1年をあてています。日本の文学や日本語学を基礎から応用まで幅広く、かつ深く学ぶことができ、日本のことばの文化の長い歴史を総合的に理解できるようになります。
  • マンガも言語文化の一つ。幅広い視点から文学をとらえる
    文学作品は、マンガや映像にかたちを変えて親しまれることもあります。そこで本学科では、今日の様々な表現に注目する「現代文化」関連科目も開講し、文学を幅広い視点から学びたいという意欲にも応えています。マンガなどを分析的に見る目を養うことで、日本の言語文化をより深く理解できるようになります。
  • 京都で古典を学ぶ醍醐味
    ――それは、作品の舞台にすぐ行けること
    花園大学が立地するのは、平安京の北西の隅。東には政治や文学の舞台となった大内裏、西には『徒然草』の作者兼好法師が住んだといわれる双ヶ岡、北西には仁和寺が、いずれも徒歩圏内です。実際に作品の舞台を訪ねる授業もあります。また、市内にはさまざまな博物館・美術館・図書館が充実しています。作品の舞台を訪ねたり、博物館で古典文学の写本にじかに触れることで、作品の理解はより深まります。京都で文学を学べるのは、他地域の大学では得られない貴重な経験になるはずです。
  • 古典や日本語の理解に欠かせない仏教や日本史も学べる
    日本の文学やことばを研究する上で欠かせないのが、日本史の知識です。また、古典を学ぶうえでは、仏教に関する知識も重要です。同じ文学部の中に、仏教学科と日本史学科があるため、日本史の専門的な授業や、仏教学科で行われている仏教の歴史や思想の授業を受けることができ、知識・理解をより深めることができます。小規模大学でありながら、関係する隣接分野が学べるのも本学科の特長です。

4年間の流れ

1年生 段階を踏んで基礎を固める
1年生では、「基礎講読」で古典文学・近現代文学・日本語学・現代文化の4分野の基礎的な知識を学びます。また、「日本文学概論」「日本語学概論」「現代文化概論」、文学史の授業等を通しても、基礎的な知識を身に付けます。段階的に、基礎をしっかり固めることができるカリキュラムになっています。
2年生 自分の好きな分野の研究に挑戦
2年生では、1年生で学んだことをもとに、自分の興味関心のある分野の授業を選択肢から選んで履修し、研究したい分野を掘り下げていきます。「中古文学研究」や「日本語学研究」といった、さらに深い知識を身に付ける授業のほか、「日本文学講読」のように学生自らが主体的に調査・研究をする授業もあります。
3年生 ゼミがスタート
自分が研究したい分野のゼミに所属して、研究のいろはを学び、4年生の卒業論文執筆に向けて、研究の方法や論文の書き方を身に付けていきます。ゼミは中古文学・中世文学・近現代文学・日本語学・現代文化の5分野から一つを選択します。
4年生 4年間の集大成「卒業論文」を書く
引き続き、自分が研究したい分野の先生のゼミに所属して、卒業論文のテーマを決めて研究を進め、卒業論文を執筆します。

卒業論文のテーマ(2023年度卒業生の例)

  • 『源氏物語』の「夕顔」歌について
  • 竹取物語研究
  • 鬼の腕切説話の比較研究
  • 『宇治拾遺物語』の二つの強盗説話について
  • 谷崎潤一郎『私』の語りからみえる「私」の人物像
  • 村上春樹『羊をめぐる冒険』の羊と「観念の王国」
  • 複合動詞「立ち上げる」の成立と拡大
  • 「写真家」から見える写真という表現
  • 『週刊少年ジャンプ』連載漫画に描かれた「中華キャラ」ステレオタイプの変化と日中関係の繋がり

卒論紹介 「流人と和歌」について

高い身分や地位にありながら、政治的な事情で朝廷から排され、地方へ下った人々がいます。例えば、小野篁、菅原道真、後鳥羽院、フィクションの人物では光源氏など、歴史や文学の世界で著名な流人は少なくありません。彼らは配所へ向かう道中で、またたどり着いた配所で、和歌を詠み、自らの心を慰めました。彼らの和歌をさまざまな歌集や文献から収集し、表現面に分析を加えたのがこの論文です。著者の分析によれば、流人の詠んだ和歌の主題や、そこに詠まれる題材には一定の傾向が見いだせます。雁、千鳥、月、須磨の海人といった、彼らが実際に訪れた場所で目にした風景や土地の景物を引き合いに出して、自身の境遇を悲嘆したり、心を慰撫したりする和歌が多いのです。また、それらの題材をどのような発想のもとで歌に詠み込んでいるかという点に注目すると、その取り入れ方は、一般の和歌の発想に依拠したものであることも確認できます。流人という特殊な境遇にあった人々の想いは、和歌の世界のルールに則って表現されることでかえって普遍性を獲得し、遠く離れた都にいる大切な人々の元に届けられたのでした。(中古文学・鎌田智恵)


卒論紹介 谷崎潤一郎『私』の語りからみえる「私」の人物像

谷崎潤一郎の代表作といえば、関西移住後に書かれた『痴人の愛』『春琴抄』『細雪』などですが、大正期には探偵小説も書いています。その中でも、『私』は叙述トリックが仕組まれた特徴的な作品です。この卒業論文では、『私』を主人公「私」の友人に対する劣等感や自尊心が刻み込まれた物語として読み直しています。また、語る「私」と語られる「私」を区別しながら、語る「私」の意識が語られる内容にどのように影響しているのかもしっかりとおさえています。(近現代文学・高橋啓太)

ピックアップ授業

  • 現代文化概論
    今我々が親しんでいる漫画の形式は、いつ頃、どこで出来たのか、漫画ならではの表現技法とはどのようなものか、漫画を本で読むのとスマホの画面で読むのでは、作品の与える印象がどのように変わるのか、といった謎を解き明かしていきます。
  • 日本文学演習AⅡ-Ⅰ・Ⅱ
    (中世文学ゼミナール)
    2023年度は御伽草子の『羅生門』を学生中心で読み進めています。羅生門に出るという鬼を渡辺綱らが退治する話で、『平家物語』や『太平記』等に見える刀剣説話と深く関わり、芥川龍之介の小説が書かれるまで、羅生門といえばこの話でした。このゼミでは中世に流布したさまざまな説話を追いかけています。

取得可能な資格・免許

  • 中学校教諭一種免許状(国語)
  • 高等学校教諭一種免許状(国語)
  • 図書館司書資格
  • 学校図書館司書教諭資格
  • 健康運動実践指導者認定試験受験資格 など

進路・就職状況

就職率97.1% *2021年度
卒業後の主な進路
《職種》
一般企業(小売業、IT、金融、交通、観光など)、公務員(警察・消防等を含む)、教員(中学校・高等学校)、福祉、大学院進学 など
《就職実績》
パナソニック電材京都 JR四国 京都北都信用金庫 ライフ・コーポレーション 大和ハウスリフォーム イズミヤ ヤマダ電機 ヨドバシカメラ マツモト 平和堂 大阪天満宮 トナミシステムソリューションズ スズキ自販京都 エムケイ観光バス 私立高校教員(書道/国語)ほか(過去三年間の実績より)

教員インタビュー

准教授 高橋 啓太

現代社会で不可欠な物事を多角的に捉える力を養う。

どのようなテーマを研究していますか?
戦争体験者が執筆した文学作品を研究しており、中国東北部からの引き揚げを経験した作家に着目しています。一口に日本人と言っても、終戦時に暮らしていた場所によって敗戦や連合国占領期に対する考え方は変わります。終戦という事柄を複数の視点から相対化し、その違いを考察します。
本学科でどのような力が身につきますか?
文学作品の研究では、多角的なアプローチが欠かせません。これは情報があふれる現代社会を生きていく上でも大切な能力です。古典文学はもちろん、近現代の作品にも、「今」の時代に通じる重要なヒントが隠されています。文学を通して、次代を切り開くための感性やリテラシーを育みましょう。

在学生からのメッセージ

中山 空 さん
日本文学科 日本文学コース 2年生(取材時)
京都府 洛西高等学校 出身

今まで気付かなかった文学の奥深さに触れる。

何を学んでいますか?
「和歌」について研究しています。高校では文法や単語の意味を教わることが中心でしたが、本学では人物や時代背景にまで踏み込んで考察を行うので、和歌の魅力をより感じられます。授業でも一つの作品を皆で掘り下げて考察する機会があり、新たな学びや知識の広がりを日々感じています。
今後の目標は何ですか?
本学科では講義を受ける中で多くの発見があるので、その中で特に面白いと思ったテーマを深く考察していきたいと考えています。将来の進路はまだ決まっていませんが、どんなことにでも挑戦するつもりです。そのために、日々の出会いを大切に、多様な知識・スキルを貪欲に吸収していきます。

卒業生からのメッセージ

トナミシステムソリューションズ株式会社
 白川 智也 さん

日本文学科日本文学コース 2022年卒業
愛媛県 松山中央高等学校出身
※所属等はインタビュー当時のものです。

「なぜ」を深く掘り下げる姿勢がシステムエンジニアとしての強み。

現在の仕事について
システムエンジニアとして、プログラムの設計や運用・保守を担当しています。社内に留まらず、顧客先に出向いて要望を伺ったり、納品作業を行ったりすることも珍しくありません。技術力やコミュニケーション能力が求められる仕事に大きなやりがいを感じます。
印象に残っている大学時代の経験
日本文学コースの学びは、作品を読んで終わりではありません。その時代背景から執筆された意図までを深く調べる過程で、読解力や探究心が養われました。「なぜ」を深く掘り下げる能力は、顧客の課題を解決するシステムエンジニアの仕事に生かされています。
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