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2023.04.04お知らせ

2023年度 入学式 総長祝辞


祝  辞 

 ご入学お目出とうございます。
 本学の建学の精神は、「禅的仏教精神による人格の陶冶」であります。少々分かりにくい言葉ですが、仏教のさまざまな教えの中でも禅を学んで、人格を陶冶していくというのです。陶冶というのは、「人間の持って生まれた性質を円満完全に発達させること」と『広辞苑』には説明されています。
 「禅的仏教精神」というように、本学はもともと禅を学ぶ学校でした。今日では、仏教学科のみならず、文学、歴史、心理学、福祉等を学ぶ大学となっていますが、どんな分野でもあっても、禅の教えを学ぶことには大きな意義があります。
 なんといっても禅は千数百年の歴史の検証に耐えてきました。そして今や世界の人たちにも高く評価されています。我が国においても日本文化の中枢でもあります。文学、歴史、心理学、福祉なんの分野を学ぶにせよ、本学でこの禅の教え、禅の精神に触れていただきたいと願います。
 「人格の陶冶」とは、「人間の持って生まれた性質を円満完全に発達させること」いう『広辞苑』の解釈を紹介しましたが、この解説から私は仏教学者の高楠順次郎先生の言葉を思います。
 それは「人間の尊さは可能性の広大無辺なることである。その尊さを発揮した完全位が仏である」という言葉です。仏とは「無限の可能性を最大に発揮した人」であるというのであります。みんな誰しも「無限の可能性」を本来持っているのです。これを禅では仏心、あるいは仏性と言いました。
 ところが、お互い自分で自分を見限ってしまうのです。「無限の可能性」を持ちながら、自分でこんなものだ、無理だと見切りを付けてしまうのです。
 もっともいくら無限の可能性があるといっても私が今から大谷翔平さんにはなれませんし、百メートルを九秒で走ることも不可能です。しかし、人格の向上ということでは、まだまだ可能性があるものです。
 私は今まで長年禅を学び、坐禅の修行をしてきましたが、今も新たな発見があり、喜びがあります。人間性、人格を高めてゆくことには無限の可能性があります。どうぞ、本学で大いに学びお互いに人格を向上させてゆくように務めてまいりましょう。 

令和5(2023)年44
花園大学総長 横田 南嶺

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