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入試情報

卒業生インタビュー

国際禅学科卒業 末安 誼典さん
インタビュー内容は、公開時(2013年1月)のものとなります。

末安さんは社会人学生として在学していらっしゃいますが、花園大学で学ぼうと決めたきっかけを教えていただけますか。

私は40年以上仕事一筋に一生懸命働いてきましたが、年をとってからそれまでの自分を振り返ってみようと思ったのです。その上で、自分とは、人生とは何かを考えるようになりました。

そこで北鎌倉にある円覚寺というお寺で法話を聞く機会があったのですが、大変心が休まったんです。幼いころに聞いた祖母の寝物語に似ているように感じ、心が癒されました。そこで法話に興味を持ち、土日の法話会や早朝の座禅に参加するようになりました。

円覚寺では4泊5日で座禅などの修行を皆で一緒に行う行事があり、その際に花園大学の佐々木閑先生のお話を聞きました。花園大学の存在を知ったのはこのときです。佐々木先生にはインドから仏教が伝わっていく過程を教えて頂いたのですが、そのお話が指の形を例えに使った大変ユニークなもので、かつ具体的でとても分かりやすい内容でした。大学ではこんな面白いことを教えているのか、と驚きましたね。そして4年後に、職場を非常勤にしてもらう形で花園大学の社会人編入の試験を受験しました。


仏教への関心が花園大学と出会うきっかけだったのですね。現在はどのような勉強をされていらっしゃいますか。

インタビューVol.5イメージ1

大学では主に自己究明に関することを学びたいと思っていました。
また、私は妻を亡くした経験があるのですが、葬儀のやり方も仏教は宗派によって皆違っていてとてもややこしくなっています。本来仏様は一人のはずなのにこれはどうしてなのか、仏様は本当はどのような教えをもっていたのかを知りたく思ったのです。

現在は主に原始仏教に関する講義を受けています。特にインド思想についての講義が好きです。また、禅についても学んでいます。日本の文化は禅の文化から影響を受けている部分が多いんですよ。文化が生まれて出来上がっていくダイナミクスはとても面白いですね。


仏教に関わる講義にもさまざまな種類があるのですね。仏教関係以外にも勉強されていることはありますか?

原始仏教だけではなくキリスト教など、ほかの宗教の歴史も学んでいます。また、自然科学概論の講義なども受講しています。仏教とは一見関係がないように思えますが、地球や人がどうしてできたかを学ぶ過程は、禅や仏教の文化・思想にもつながりがあると感じます。


仏教を本格的に学んで、何か考え方に変化や影響などはありましたか。

インタビューVol.5イメージ2

たくさんありますね。特に、考え方や身の回りのことがとてもシンプルになったように思います。自宅は横浜なので、現在は京都滞在時用に部屋を借りているのですが、テレビやパソコンなどは置いていません。仏教を学ぶ上で、その考えに合わせてあまりものを持たない生活をしてみようと思ったのです。もう1年ほど続けています。


学んだことを実践されているんですね。

この生活をしてみて「便利なものがあるから豊かというわけではない」と思うようになりました。確かに洗濯機は服を放り込んでボタンを押せば済むので便利ですが、絶対になくてはならないわけではありません。洗濯板と石鹸があれば洗濯はできますからね。
それに、あえて機械を使わないで生活することで、心の余裕も生まれました。夜、家事の手を止めて空の星を見上げて美しいと感じられるようなことは、ものに囲まれた生活の中では味わえなかったように思います。それに、かえってお金も使わなくなりましたしね(笑)


末安さんのように、大学でもう一度学びたいと思っていらっしゃる社会人の方も多いかと思います。花園大学に入学してよかった、と感じることはありますか。

インタビューVol.5イメージ3

大学には横浜から京都へ出てくる際に、家探しなどでサポートしていただきました。なれない地域での生活を助けていただけるのは心強いですね。 また、趣味でよく上京区にある茶道資料館に行くのですが、そこも花園大学の学生ということで無料で利用できます(*1)。京都では、美術館や博物館などの文化施設が学生割引や無料入館のサービスを行っているところが多いので、とても助かっています。

また、花園大学で学び始めて1年半ほどたちますが、同じ方向性、同じことを学んでいる仲間ができたことが一番よかったですね。共通のものに向かって頑張れる仲間や先生と出会えたことは本当に幸せなことだと思っています。

(*1)花園大学は茶道資料館のメンバーシップに加盟しているため、花園大学の学生は入館無料


京都で生活をされるようになっていかがですか?

インタビューVol.5イメージ4

京都に住んだのは初めてなのですが、高い建物がないので空がとても広く思いますし、時間がゆったりと流れているように感じます。そして京都の方はマナーもよくて町もとてもきれいですね。ジョギングのできる場所も多いですし、そのついでに立ち寄って見たい場所もたくさんありますね。最近は二条城の周辺をコースにして毎日走っていますよ。


健康的かつとても文化的ですね。ご家族の反応はいかがですか?

家族は横浜にいるのですが、京都にも時々遊びに来てくれるようになりました。
頻繁に顔を合わせていると会話がかえって減ってしまっていたのですが、今はどこのお店が美味しいか、最近どんなことがあったのか、と会うたびに会話が弾むようになりましたね。

受験生の皆さんへ

社会人も若い方も、真剣に仏教を学びたい方に差はないと思います。大切なことは、やろうと真剣に思ったら悩まずに行動すること。仏教を学びたい、と思ってここに来て、後悔することはないはずです。ここには一緒に切磋琢磨できる仲間もたくさんいますから。
そして、花園大学はもともとは「禅の学校」です。自らを試す場としては、本当によい場所だと思います。

これから学びたい、と思っていらっしゃる方には、見せかけではない心の豊かさから、自分の心に「慈悲」の花を咲かせて欲しいと思います。「慈悲」とはいつくしみ助け合って生きる心のことです。花は一輪が咲けば回りにも波及していくものですが、人も花と同じで、一人が花開けば、周りにも少しずつ「慈悲」の心が広がっていくものだと思います。
すぐではなくてもよいのです。清らかなこころにいい水を貰いながら少しずつ、見せかけではない心の豊かさで自分の花を咲かせていってください。

インタビューVol.5末安さんプロフィール写真
末安誼典(スエヤス ヨシフミ)
文学部国際禅学科卒業(2013)
※2013年より国際禅学科は仏教学科に名称変更。

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