人権教育研究センター

第101回例会

「マス・メディアのモラル・パニック」
八木 晃介(名誉教授=社会学・差別問題論)

 マス・メディアのモラル・パニックとは、ここでは、マス・メディアがイデオロギー(虚偽意識)的な役割を演じ、一定の規範・価値観・利害にかんする意味の実践的構築に貢献したり、あるいはそれを拡大したりする役割のありようを意味します。モラル・パニックはもともと、マス・メディアがさまざまなオピニオンを誤報したり歪曲したりすることを必然的にともなっているとする仮定から生まれた概念ですが、逆に、そうした仮定を肯定に転化する期待をも含意した概念としても用いたいと思います。
 現実には、1960年安保闘争時の「7社共同宣言」以来、支配的な政治・社会・文化情勢に対して対抗・代替言説を準備できていないマス・メディア状況ですが、新聞記者出身の私にはなおも諦めきれないものがあります。今回の報告では、おもに新聞メディアを対象としながら私なりのメディア・リテラシーを展開し、それを通じて送り手と受け手との新たな出会いを模索し、新たなメディア環境の創造の可能性について考えたいと思います。

【日時】2017年10月12日(木曜)午後6時~
【会場】本学教堂2階会議室
※無料・申込不要・どなたにもご参加いただけます。

一覧に戻る